​全国ケンコミ建築設計研究所
​これからの建築を考える

この日本には課題がたくさんある課題先進国であるが一方で課題解決先進国でもある。

今現在も多くの課題を解決するためたくさんの人が考えている。建築学生もその一人になろう。みんなで協力して考えていくべきだ。様々な方の教訓を建築の視点でとらえアーカイブを行う。

​~ Session1部分と全体 ~
​第1章 『建築代謝論 か・かた・かたち』

菊竹さんが「か・かた・かたち」の方法論を見出すにあたって参考にした、武谷三男の科学的認識における三段階論は、まず現象があり、それに対して仮説としての理論があり、そしていついかなるときにも成立しうる普遍的な数式があるという思考モデルでした。つまり、人がなにかを認識する際に、現象を感覚して(→「かたち」)、法則性を理解し(→「かた」)、原理を思考する(→「か」)というプロセスに対し、つくるに際しての実践的なプロセスにおいては、この順番を逆にして「か」→「かた」→「かたち」と展開させたんですね。このことは、既知の理論を建築設計の方法論として当てはめただけにはとどまらない発見的な考えだと、菊竹さんご自身も認識されていたのではないかと思います。そうでなければここまでの文章は書かれなかったはずです。
また、印象に残っているのは『代謝建築論』のあとがきにあった、フランスの建築家から君のフィロソフィはなにかと問われたときに、「三段階論」ですと答えたという記述です。「三段階論」がフィロソフィと言えるのかどうか不思議な感じがするのですが、その回答自体がひとつの「かた」になっている。つまり思想として三段階のプロセスがあるのではなく、三段階で世界を捉えるという「かた」自体が思想なんだという考え方です。まるで武術家のようだと感じました。つまり、本質的なことを直接的には伝えられないけれども「かた」を通して体得的につかんでいくしかないというような。
『代謝建築論』ではあまり語られていないのですが、菊竹さんの思考には、建築の方法論を「オーダー」「フォーム」「シェイプ」の三段階で捉えていたルイス・カーンと通じる部分があると思うんです。そうした比較をつうじて、菊竹さんが考え、語ったことの本質やオリジナリティとは煎じ詰めるとなんなのか、ということがやはり気になります。これまでも考えてはきたのですがよくわからないところがあるんですね。

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