​磯 崎 新

建築家。大分県に生まれる。丹下健三に師事、1961年博士課程修了。カリフォルニア大学、ハーバード大学、エール大学、コロンビア大学などの客員教授を務める。1963年磯崎新アトリエを創設。40年以上の活動において、建築の形式や引用に注目し、多様な表現を展開しつつ多数の著作を発表した。くまもとアートポリス、ベネチア・ビエンナーレ、ビジョンズ・オブ・ジャパン展のコミッショナーなどを務め、ほかの建築家や芸術家を巻き込むプロジェクトも積極的に行う。

ラ・ビレット公園(パリ)、香港ピーク、せんだいメディアテークなど話題のコンペでは、審査員として若い才能の発掘や問題作の実現にもかかわっている。また若いころから芸術家や文化人との交流が多く、建築家の枠を超え、評論雑誌の『へるめす』や『批評空間』、浅田彰(1957― )と共同した「ANY」シリーズのシンポジウムなど、横断的な議論の場を生み出す。
 

磯崎さんは「建築界のノーベル賞」といわれる「プリツカー賞」の2019年度受賞が今年3月に発表され、日本人としては、丹下健三さんや槇文彦さん、安藤忠雄さん、妹島和世さん、西沢立衛さん、伊東豊雄さん、坂茂さんに続き、8人目の受賞者となる。
『磯崎新+篠山紀信建築行脚1~12』(1980~1992)

『建築の解体』(1984)

『建築のパフォーマンス つくばセンタービル論争』(1985)

『〈建築〉という形式1』(1991)

『始源のもどき ジャパネスキゼーション』(1996)

『造物主義論 デミウルゴモルフィスム』(1996)

『磯崎新の仕事術 建築家の発想チャンネル』(1996)

『手法が カウンター・アーキテクチュア』(1997)

『空間へ』(1997)

『磯崎新の建築談義1~3、6、8~10、12』(2001~2003)』
『●作品集など ▽SD編集部編『現代の建築家 磯崎新1』(1977)

『現代の建築家 磯崎新2』(1984)

『磯崎新 1960/1990建築展』(1991)

『磯崎新の建築30――模型、版画、ドローイング』(1992)

『UNBUILT/反建築史』(2001)

【関連人物】

前川国男ル・コルビジェ

​丹下健三

大谷幸夫、浅田孝、槇文彦、磯崎新、黒川紀章、谷口吉生

1960年 

大分県大分市荷揚町にあった旧大分県医師会館は、1960年に竣工した磯崎新の実質的な処女作であり、初期の代表作のひとつに数えられる。巨大なコンクリートのシリンダーを宙に持ち上げたようなダイナミックな造形であり、また、1972年に増築された新館は、磯崎の当時の所論である成長する建築を具現したものであった。

旧大分県医師会館は、大分県医師会の移転に際し取り壊されることとなったため、1998年から1999年にかけて日本建築学会等を中心に保存運動が展開された。

岩田学園

岩田学園の代表的な校舎である「1号館」と「2号館」である。向かい合った建物を見た学校関係者は「対話しあっているようだ」と評したという。前述の『空間へ』収録論文によれば、メタボリズム全盛期の建築作品ということで、今後も同じ様式の建物が敷地内に次々と建てられていく予定だったという。しかし、これは結局実現しなかった。斜めに切り取られた屋根の下には大きな水平連続窓が設けられており、十分な採光が取れるようになっている。パリにあるル・コルビュジエの初期作品「オザンファンのアトリエ」や「プラネクス邸」を彷彿とさせる様式である。磯崎新による現存する最古の建築作品

大分県立図書館 1966年 日本建築学会賞 公共建築百選 DOCOMOMO Japan

旧大分県立大分図書館は、新県立図書館(豊の国情報ライブラリー)の建設に伴う建て替えによって取り壊しが予定されていたが、大分市が大分県から建物及び敷地の譲渡を受けて、アートプラザとして再生したものである。
開館した1998年には公共建築百選に、また、2003年にはDOCOMOMO Japanが選定する日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれている。1階は市民ギャラリー、2階にはネオダダの作品をはじめ大分市美術館所蔵の現代美術作品を常設展示している60’sホール、ギャラリー等に多目的な使用ができるアートホール、実技室、研修室等が設けられ、3階は磯崎新の建築作品の模型や資料を常設展示する磯崎新建築展示室となっている。1960年代は、大分県医師会館(1960)や大分県立大分図書館(1966)など、力強いコンクリートの塊を強調したデザインを行う。また技術的な提案に関心を抱き、1960年代初頭の「空中都市」のシリーズでは、巨大なコアが空中で自在に連結するシステムを提案した。

群馬県立近代美術館 1974年 日本建築学会賞 公共建築百選

磯崎の群馬県立近代美術館についてのコンセプトでは、1.2mを基準とした立方体フレームの集合体が、美術作品を取り巻く額縁に喩えられた空洞として想定されており、美術作品が通過するこの空洞(空間)は流動的に変化し、増殖可能なものとされている。それにより、現建築は一辺を12mとした立方体フレームの集積を基本構造とし、外壁のアルミパネルやガラス面グリッドの一辺は120㎝、エントランスホールの壁面、床面の大理石パネルは一辺60㎝、床のタイルは一辺15㎝の正方形、というように構成要素は全て12mを基準とした寸法の正方形となっている。また、増殖する立方体という考えは、1994年のシアター棟、1998年の現代美術棟増築によって立証された。1970年代、彼は手法論を唱え、純粋な幾何学的形態の操作を追求した。たとえば、立方体のフレームにより構成された群馬県立近代美術館(1974)や、半円筒のボールト屋根を展開させた北九州市立中央図書館(1974)などは、建築に固有な形式の可能性を追求している。
この建築によって、1975年、磯崎新は第27回日本建築学会賞(作品)を受賞した。

北九州市立美術館 1974年 公共建築百選

磯崎はカテドラル(聖堂)をイメージして設計したという。二つの大きなヴォリュームがキャンティレバーとして、外観をつくる。シンメトリーの構成である。その外観から、「丘の上の双眼鏡」の愛称を持つ。エントランスホールは三層吹抜である。主に印象派から現代アートを収蔵。また、九州大学の国文学者、田村専一の約1300点にも及ぶ浮世絵コレクションが、没後一括寄贈された。1998年(平成10年)に公共建築百選に選ばれた。

つくばセンタービル

つくばセンタービル(Tsukuba Center building)は茨城県つくば市吾妻一丁目にあるビル(複合施設)である。筑波研究学園都市センター地区の中核施設で、同都市のランドマークとなっている。建築家・磯崎新の代表作であり、日本のポストモダン建築の代表的な作品とされる。1980年代は、ポスト・モダニズムの流れとも共振しつつ、歴史的な建築の引用を試みる。つくばセンタービル(1983)では、ミケランジェロやルドゥーの作品など、西洋建築の断片を折衷的にちりばめて話題になった。なお、つくばセンタービルの廃墟のドローイングも描かれている。
1980年(昭和55年)6月に着工、1983年(昭和58年)6月に竣工し、同月10日にオープンした。ホテル、コンサートホール、商店街、広場などからなる複合施設で、筑波研究学園都市の中核をなす。磯崎の得意とする幾何学的なデザインを多用するほかポストモダンの特徴である歴史引用を行い、隠喩や象徴をちりばめたマニエリスム的な作品である。
ローマのカンピドリオ広場を反転した広場(フォーラム)があり、カンピドリオ広場は丘を登った場所にあり中心に銅像が建っているのに対し、つくばセンタービルでは広場が低い位置にあり中心は噴水である。竣工当時、廃墟化したつくばセンタービルのパース図が公表されたことも話題になった。磯崎は本作の竣工後、一時的なスランプに陥ったという。

 

秋吉台国際芸術村 1998年

秋吉台国際芸術村は、山口県美祢市秋芳町にある複合文化施設。建築家磯崎新の設計によって建築された。周囲を山に囲まれた谷間の地形を意識して敷地の形状を生かした形で設計されているが、これは、日常の喧騒から解放され創作活動に集中できるように、カルスト台地に接した低い丘に囲まれた静かな袋状地の南側斜面が敷地に選定されたものである。
敷地内には様々な施設が散りばめられており、約300人を収容するホール、レストラン、研修室、練習用のスタジオ、ギャラリー、カフェテリア、そして最大100人を収容する宿泊室などが備えられている。建物には秋吉台にちなんで石灰石を多用しており、袋状地の狭くくびれたゲートに足を踏み入れると、左手に8棟の客室が雁行する宿泊棟が現れ、アプローチの小道の先の山の麓に本館棟がそびえ立っている。これらは「芸術村」という名が示すように、一棟の建物ではなく、日本の伝統的な集落のように小さな建築群の集合体として構成されている。

秋吉台国際芸術村 1990年 BCS賞

水戸芸術館(みとげいじゅつかん、英称:Art Tower Mito)は、1990年(平成2年)3月22日に開館した茨城県水戸市にある美術館・コンサートホール・劇場からなる現代芸術の複合施設である。設計は建築家の磯崎新。運営は公益財団法人水戸市芸術振興財団。初代館長は音楽評論家の吉田秀和。吉田の後任として2013年4月1日に同館専属の水戸室内管弦楽団の音楽顧問である指揮者の小澤征爾が二代目館長に就任した。

敷地内にはチタンでできた存在感のある塔があり、100周年にちなんで高さが100mになっています。この塔も磯崎新氏が手掛けており、三角錐を積み上げたようなデザインになっていますよ。この作品で1991年にBCS賞を受賞しています。

パラウ・サン・ジョルディ 1990年

パラウ・サン・ジョルディは、スペイン・バルセロナにある屋内競技場。欧州アリーナ協会(英語版)に加盟している。1992年開催のバルセロナオリンピック開催を契機に建設された。五輪では体操競技やハンドボール決勝、バレーボール決勝が開催された。設計者は日本の建築家磯崎新。また、バスケットボールでは1998年と2003年、2011年のユーロリーグファイナルフォーの開催、コンサートなどが行われている。2003年には世界水泳選手権が行われた。2013年開催の世界男子ハンドボール選手権でも使用された。パンタ・ドーム工法は、電車のパンタグラフのように地上で完成させた屋根をジャッキで持ち上げるという工法。

京都コンサートホール 1995年

京都コンサートホールは、京都市左京区に位置する市立のクラシックコンサート専用のコンサートホール。平安京建都1200年記念事業の一環として京都市が建設した。指定管理者制度を導入し、公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団が管理・運営している。シューボックス型の大ホールにパイプオルガンが設置されている。黒い円柱部分が特徴的な建物で、エントランスホールもこの中にあります。内部には螺旋状のスロープがあり、アプローチがかなり長めにつくられていますよ。この作品で1997年にBCS賞を受賞しています。

なら100年会館 1998年

なら100年会館は、奈良県奈良市のJR奈良駅前にある多目的ホール。奈良市市制施行100周年の一環として1999年2月1日に杮落とし。設計者は磯崎新。それまで県下最大だった奈良県文化会館よりも多い最大1,692人収容可能で、県内最大のホールでもある。中ホールではクラシックを中心とする演奏会に、小ホールでは演劇や展示会などに対応しているが、エレベーターが大ホールに繋がっていなかったり、地上駐車場から入口までは建物を半周しなければならないなど建築当時のままでバリアフリー化は全く進んでおらず、お年寄りや障碍者には利用しにくい構造となっている。奈良県奈良市のJR奈良駅前にある磯崎新氏が設計した多目的ホール「なら100年会館」巨大で黒いくじらのような外観が特徴の建物で、文化の船をイメージしてつくられています。またこの建物はパンタドーム構法という珍しい建築方法で建てられていますよ。

ハラミュージアムアーク 2008年3月

磯崎新によるハラ ミュージアム アークは、伊香保グリーン牧場に隣接する緑豊かな広い敷地に作られています。磯崎新の設計による黒い色調で統一されたシャープなフォルムの建築は、周囲の豊かな緑に映える佇まいを見せています。ピラミッド型の屋根を持つ正方形のギャラリーAと両翼に細長く伸びるギャラリーB・Cというシンメトリーを意識して配置された3つの展示室は、やわらかい自然光がトップライトから降り注ぐシンプルな空間の中、現代美術の展示を行っています。一方、特別展示室「觀海庵」は、書院造をモチーフにした静謐な和風の空間で、木、石、和紙、漆喰で仕上げた内部のいたるところに名工の技が光っています。また、屋外にはアンディ ウォーホルやオラファー エリアソン、ジャン=ミシェル オトニエルをはじめ、内外の現代アーティストによる常設作品が点在しています。なお、当館では環境に配慮し、太陽光発電も使用しています。

 

奈義町現代美術館 1994年3月

奈義町現代美術館・図書館・レストランの建築工事として今回完成した建物、いくつもの独立した棟の集合体である。そのなかで奈義町現代美術館(Nagi MOCA)と呼ばれようとしているのは、入口をはいって、右手の池に面した喫茶室から北側の奥にあたる部分である。左手の2、3階には、図書館があり、その下階には小さい町民ギャラリーがもうけられている。レストラン棟はさらに南側に分離されているが、ここはこの美術館を訪れるであろう人達の食事や休息の場所で町の特産品の売場もあり、建物全体が竹林で囲われている。これらの施設は基本的に町民の利用のために建設された。だが現代美術館だけはこの地域のひろがりを超えて、一足とびに世界の美術や美術館の動向ともかかわる意図をもって構想されている。
具体的には、ここでは3人だけのアーテイストの作品が半永久的に展示される。さし当たり、荒川修作の棟を〔太陽〕、岡崎和郎の棟を〔月〕、宮脇愛子の棟を〔大地〕と呼んでいるが、それは作品の内容を示したものではなく、むしろ建築的な形態より連想され「見立て」られたものである。一体となった作品と建築を五感で体験する、日本における体感型美術館の先駆けといわれる美術館です。

静岡県コンベンションアーツセンターGRANSHIP 1999年3月

外観は船をイメージしており、形にちなんだ「グランシップ」という愛称が付けられている。 地下2階・地上12階建てで延べ床面積は60,360m2あり、全長は200mを越え、高さは約60mと巨大な建造物である。 すぐ脇を通過する東海道本線および東海道新幹線の車窓からもよく目立つ。 この建物の土地と建物を合わせた総事業費は約700億円にのぼる。大ホール(天井高58m)、中ホール、静岡芸術劇場、会議室や県立図書館グランシップコーナーなどがある。

グランシップという名前からも分かるように、船のような形状をしています。非常にダイナミックな建築で、静岡駅からのアクセスもよく、静岡のあらゆるイベントの会場となっています。完成から5年後の2004年にスレート製の外壁が落下する事故があったようです。

​磯崎新 東京デザイン会議 2015
​磯崎新 東京デザイン会議 内藤廣
​磯崎新 東京デザイン会議 妹島和世
​磯崎新 東京デザイン会議 磯崎新x内藤廣x妹島和世
​磯崎新 祝祭都市 2018
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