top of page
​全国ケンコミ建築設計研究所
​建築計画Ⅰ

​プログラム(機能)ごとの建築計画

​~ プログラム(機能)ごとの建築計画 ~

【 住 宅 】
ホームオートメーション(HA) 
住宅内にエレクトロニクス機器を導入し、家事の合理化・省力化と共に、家に居ながら各種サービスを受けたり、防犯・安全管理を行おうとするもの。

大規模工場やインテリジェントビルにおける各種自動化技法(照明室温などの「室内環境」制御、などの「開口部」制御、防犯防火のための「セキュリティシステム」など)を住宅に適用したモノを一般的に「ファクトリーオートメーション (FA)」や「オフィスオートメーション (OA)」になぞらえ『ホームオートメーション(略称 : HA)』と呼んできた。照明や空調の一括管理、風呂の遠隔自動給湯、セキュリティの確認以外にも、宅内映画館と言えるホームシアターの制御、観葉植物への自動散水やペットへの自動給餌などもHAに含まれ、それらを制御するための「統合リモコン」などのハンドヘルドユニット、もしくはTVやパソコン上などから制御状況を確認・指示できるユーザフレンドリーな「ユーザインタフェース (UI)」持つモノを指す。かつてはインテリジェントハウスあるいはIT住宅とも呼ばれていたが、近年インターネットとの連携を強調したネット住宅という呼称が生まれた。最近ではそれら全てをまとめた『スマートハウス(もしくは「スマート住宅」)』という名称に変わりつつある。

 

◆スマートハウス

1980年代アメリカで提唱された住宅の概念で、家電や設備機器を情報化配線等で接続し最適制御を行うことで、生活者のニーズに応じた様々なサービスを提供しようとするものである。技術的には、ホームオートメーションを搭載した住宅と言えるが、各年代における社会ニーズ、参入する企業のモチベーション、中核となる情報技術の変化などにより、様々な解釈がされている。また名称も1990年代のインテリジェントハウス (IH) やマルチメディア住宅、2000年代IT住宅、ユビキタス住宅などと変化しているが、基本的な概念は同じである。


◆重ね建住宅 
上下階が異なった住戸として使われている住宅。出入り口や階段は共用ではない。


◆フラット型 住宅 
各住戸が一層で完結した住戸形式。同一平面にあるため各室の構成は自由に出来るが各室が隣接しているため、プライバシーの確保に設計上の配慮が必要である。1住戸が1層におさまっている。


◆メゾネット型 住宅 
各住戸が二層以上に渡り構成されている住戸形式をいう。共用の通路面積が少なく済み、各室のプライバシーの確保にも優れて、様々な生活空間をかいで分けることが出来る。多くの開口部を設けることで採光、通風、日照の確保がし易い。住戸内に階段が必要となる。


◆セミメゾネット型 住宅 
各室を半階ごとにずらし配置してある住戸形式をいう。各室の組み合わせや構造計画は複雑である。


◆スキップフロア型 住宅 
2、3階おきに廊下を設け、廊下のある階だけエレベーターが止まるようにした住戸形式。廊下のない部分は両側に開口部を設置することができ、通風、日照の条件がよい高層住宅に向いているが各住戸へのアプローチが長く避難計画が複雑になるため計画の際に配慮が必要である。1住戸内で床に段差があるため住戸内に階段が必要になる。斜面住宅に適する。


◆テラスハウス 
各住戸に庭を持たせた低層連続住宅をいう。庭を持てる点で独立住宅の良さを有するが、他の集合住宅形式と比較してあまり高密度開発に適さない。住戸はメゾネット形式となる。


■コートハウス
建物や塀で囲まれたオープンスペースを内部に持ち、プライバシーを確保した住宅。建物で囲まれた中庭(コート、パティオ)をもつ建物、住宅のこと。中庭は、外の空間から完全に遮蔽され、プライベートな空間でありながら、半ば戸外空間でもあり、採光通風を確保することができる。 防犯上も、メリットのある様式である。


◆タウンハウス 
集合住宅に戸建て住宅の接地性の良さを取り入れた低層集合住宅。高さ制限や日影制限の厳しい地域に於いて共同化の程度を高めた低層高密度住宅として建設することが出来る。集合住宅の2種類のひとつである。建築法規では、一般のマンション共同住宅、タウンハウスは長屋と称される。


◆リビングアクセス型
住戸の居間が廊下側に設けられ、玄関廊下からリビング、そして個室へとつながる動線のことをいいます。リビングアクセス型のメリットは、どの部屋へ行くにも家族の集まる居間を経由します。そこで、家族とコミュニのーションが取りやすくなるという点があります。この間取り形式では、現在の親子のコミュニケーション不足、引きこもり、不登校といった家族の孤立化の防止を期待することができます。

 

 【 集 合 住 宅 】
◆コンドミニアム 
分譲マンションやテラスハウスのこと。賃貸ではなく所有権がある。分譲住宅、分譲マンション。1980年代頃からハワイなど海外のリゾート地にマンションを持つ日本人が増え,このが使われるようになってきた。


◆コーポラティブハウス 
自らが居住するために住宅を建設しようとするものが集まり各自の希望を入れた設計を行い、管理に至るまで話し合いで運営される集合住宅。参加者の好みを生かした住まいを経済的に入手できるものとして注目されている。


◆コレクティブハウス 
プライベートな領域と公共スペースとの間に共同空間を設け、複数の家族が一緒に食事をしたり、共同で家事や育児をするなど、共同生活を組み込んだコミュニティー重視の都市型集合住宅。共働き世帯や単身高齢者などの増えていく中で、子育ての共同化や触れ合いを求めて、このような生活スタイルを求める風潮が高まっていくと予測される


◆ソーラーハウス 
太陽熱を冷暖房、給湯などに利用する省エネルギー住宅。環境共生住宅(エコハウス) 
地球温暖化防止のため、CO2を抑えると共に太陽熱を利用し、雨水を再利用し、屋上植載をはかるなど、環境と共生する住宅作りを目指して建設省が進めている構想。

◆パッシブ.ソーラー・ハウス 太陽熱を利用して、室内気候を快適に保とうとするシステムのうちポンプや集熱器などの機械装置をしようせず、もっぱら建物の構造、間取り、方向などの工夫によって行おうとするもの。省エネルギー住宅として注目を浴びている。

◆環境共生住宅(エコハウス) 

環境共生住宅は日本の住宅政策。地球環境および周辺環境に充分な配慮を行った上で、快適な住環境を実現させた住宅および住環境のことである。地球温暖化や資源の浪費・枯渇などのグローバルな問題もあれば、地域における伝統的な景観や独特の生活文化、生態系の消失の問題、地域コミュニティの退潮や消失の問題、シックハウスなど住宅とそこに住む個人の間で発生する問題など、様々な階層が存在している。環境に関するこうした現代の諸問題を、住宅および住宅を取り巻く環境(住環境)の工夫によって解決しようとするのが、一般的な意味での環境共生住宅である。


◆工業化住宅 

工業的に進んだ技術がその生産に適用され、その技術合理性が有効に発揮されるように整備された社会の仕組みによって作られた住宅。主要部材を工場で生産し、現場では組み立て、据え付けるだけにした住宅です。木材加工をはじめ、すべてを建築現場で行う従来の伝統的な木造軸組み工法とは明確に一線を画します。というより、技術者不足が恒常的になる中で、従来の伝統的な工法では、これからの住宅ニーズを担えないという考えのもと、住宅生産の近代化を実現すべく登場したのがプレハブ住宅なのです。


◆超高層住宅 
通常20階(60m)以上のものを呼ぶ。土地の有効利用、景観上のシンボルの創造。住宅からの眺望の良さなどを狙って建てられる。

 

◆センチュリーハウジングシステム 
建設省が「住機能高度化プロジェクト」の一環として進めてきた研究の成果。より長期に渡って快適な住居に耐えうる住宅の設計手法の開発を狙っている。長期間にわたって快適に住み続けられる住宅を供給するための認定事業。部屋の広さや間取りが変えられること、住まいを傷めずに配管などの部品の交換ができること、耐久性の高い部材や構造を用いることなど、一定の基準を満たすとCHS(century housing system)住宅と認定され、認定証が交付される

◆つくば方式 
入居後30年間建物は入居者の所有となり、転売も可能である。31年目以降は建物は地主が買い取り賃貸契約に変わる。その際入居者の居住権継続は法律で保証。61年目以降は一般の市場賃貸に変更される。その建物を「スケルトン」と呼ぶ構造躯体と「共用インフィル」と呼ぶ共用部分にある配管など、専用インフィルと呼ぶ住戸内内装に明確に区分する。「スケルトン定借」とは、 定期借地権 の一種である「建物譲渡特約付借地権」を応用して、耐久性のある「 スケルトン 住宅」を建てる新しい住宅供給方式です。これにより、住宅価格を低減させ、良質な集合住宅を社会に普及させることが可能となります。


◆片廊下型 
片側に共有廊下を持ち、それに各住戸が面している形式の住戸のこと。長い廊下を通って各住戸へアプローチするため、プライバシーの確保が難しい。各階でのエレベーターの利用効率が高く、高層集合住宅に適している。


◆中廊下型 
真ん中に共有廊下を持ち、その両側に各住戸が面している形式の住宅。敷地に大して戸数密度を高くすることができるが、中廊下や廊下に面した部分の通風や採光の確保が難しい。通路側住居の居住性が悪い。


◆階段室型 
住棟に設けられた階段室から各住戸へアプローチする形式のもので、長い廊下を通る必要がないため、プライバシーの確保が可能であり、また、通風、採光、日照の面で優れている。しかし、一つの階段やエレベーターを2〜3戸の住戸しか使用することができないため、利用効率が悪い。中層住宅に向いている。


◆ツインコリドール型(ツイン廊下型) 
2本の共有廊下の間を地上からの吹き抜けとし、もう一方の面に住戸が接している形式。日照については不利な点があるが、高層住宅に適している。


◆集中型 
真中にエレベーターホールを設け、それに各住戸が面している形式。高層住宅に適しているが階段やエレベーターホールの採光などは取りにくい。また、非常時において動線が中央に集中してしまい、避難計画が難しい。プライバシー確保も難しく、日照条件も各住戸によって差を生じる。


◆トリプレックス型 
1戸の住宅が3層に渡って構成している住戸形式。プライバシーの確保ができ、通路面積も節約できるが、避難経路の計画が難しく住戸面積を多く要する。


◆フィンガータイプ 
人間の指のように建物を配列したタイプ。通風、採光に富むが通路部分が多くなり、不経済であると共に空間が単純化し、無味乾燥な建築となってしまう。


◆都市居住 
都市空洞化と遠距離通勤の解消のため、住宅立地を都心に回帰させようとするもの。新たに都市共同住宅供給制度が設けられ、敷地面積300・以上の共同住宅(原則10戸以上)を対象に、国や都からの事業費の補助、税金や融資の優遇措置が講じられる。

 【 劇 場 空 間 】
◆アリーナ型 
ステージを観客席が囲む形式のホール cf.サントリーホール

アリーナは、スタンド(傾斜がある階段状の観客席)に全周またはほぼ全周を囲まれた、闘技場競技場劇場などの施設。アレーナとも。ラテン語のarenaの原義は「」で、そこから「流を吸収するために砂を撒いた闘技場」の意味に転じ、さらに、そのような闘技場が設けられたアンフィテアトルム古代ローマの円形闘技場)のような施設の意味に転じた。


◆シューボックス型 
観客席前方にあるステージが箱形のもの。コンサートホールの伝統的な形式。靴を入れる箱の形、すなわち直方体の形をシューボックス型という。代表的なのはウィーン楽友協会大ホールやコンセルトヘボウなど。日本の例として、ステージ四面を客席が囲んでいる形の大阪のザ・シンフォニーホールなど。


◆アダプタブルシアター 
一つの劇場にいくつかの異なった舞台空間を作り出せる劇場。上演するものによって最も適した空間を作り出せるが機能的に複雑になる。


◆レパートリーシアター 
専属の劇団を持ち、レパートリーを次々と上演する劇場


◆アダプタブルステージ 
一つの劇場でいくつかの異なった舞台空間を作り出せるもの。上演種目、演出方法に最も適した空間を作り出せる。実験的要素を持つ劇場に好んで取り上げられる形。様々な必要に応じて、舞台と客席との関係を変化させる劇場。


◆オープンステージ 
舞台と客席が同一の空間内に置かれ、収容力が大きく舞台と客席との親近感が極めて高い


◆プロセニアムステージ 
観客がプロセニアムを通して舞台を一方から見るもので、観客の見えない部分に各種の舞台機構を設備することができ、また精巧な舞台も作り出せ、場面に応じてそれに転換することが可能である。


◆ロングシアター 
一つの作品を長期に渡って上演するので思い切った投資ができ、客席の一部を含む劇場の大幅な改造や特別に専用の劇場つくることが可能。 cf.キャッツシアター


◆サイトライン(可視線) 
1列前の観客の頭の間から2列前の観客に遮られることなく舞台、スクリーンを見られる線


◆サイトライン平面(可視線) 
平面:広がりの角度が舞台開口部のカーテンラインに対して100度以内。                                    視界角:親近感と適切な角度を持つ範囲は視界角30〜60度の間といわれている。


◆シーリングスポット 
劇場に於ける客席天井の上部の投光室。前から順に第一シーリングスポットと呼ぶ。


◆副舞台 
主舞台に隣接した空間。場面変換には必要な空間である。


◆ホリゾント(サイクロラマ) 
劇場において舞台後方に半円筒型に湾曲した釣り幕で、屋外の感じを出し、照明効果を高める。


◆フォロースポット 
観客天井、最後方または客席後方の最上部の投光室。


◆フライズ 
劇場において舞台の背景や大道具を操作する部分。


◆浮き雲 
室容積が大きく天井が高い音楽室などで直接音に対する初期反射音の遅れを少なくするために天井から吊り下げられた反射板。


◆フライロフト 
吊り物の収納場所(幕、道具類が吊り上げられている)。舞台照明設備も納められており、観客席からは見えないようになっている。

 【 学 校 建 築 】
◆オープンプランスクール 
画一化された教育を多様な物にするため、閉鎖的な学校施設を地域に開放しようとする動きをいう。又は教室の壁を取り払い、多様な学習活動が同時に出来るような広い空間を中心に設計された学校。


◆cf.イプリンロー小学校
いくつかのグループで多種多様に活動できるように空間が分割され、仕上げ、スケール、色彩などでそれぞれ性格付けられている。覆いの付いた内外出入りのためスペースを設け、色々な寸法形状の家具を計画段階から考慮する。固定して学年、学級を持たずに個々の能力に応じた教育を行う。"


◆総合教室型 
全ての学科をH.R.で行い、生徒は教室を移動する必要がない。学級数に等しい教室があればよい。小学校低学年に適した方式。


◆特別教室型 
普通教科については普通教室で行い、特別教科については特別教室を設け、そこで行う方式。日本では最も一般的な方式で、生徒は専門の教室を持つことができる。小学校に設置する場合は特別教室は低学年よりも高学年との繋がりを考慮すべきである。


◆教科教室型 
全ての教科を専門の教室で行う方式。生徒は教科ごとに移動しなければならないが、利用率は高い。教室を系列別にブロック分けし、各ブロックごとに関連教科教室を設けて利用効率を高めることができるが、独立性は弱い。高等学校に適している。


◆プラツーン型 
全クラスを2つにグループ分けし、一つのグループが普通教室を利用している間はもう一つのグループは特別教室を利用し、一定時間ごとに交互に使用する方式。最も利用率が高い。中学校、高等学校に適している。


◆チーム・ティーチング 
複数の教師がチームを作り、数十、数百のグループを見る。授業は複数の教師の共同責任制。教師は自分の能力に見合った教科を担当。児童が固定クラスに縛られないところが教科担任制と異なる。クラスにかわってグループは大中小に随時再編成される。時間も画一的な固定はなされず自由に伸縮。


◆フィンガータイプ 
人間の指のように並列的に建物を排する方法。空間の質を通風・採光から考えると保健的。通路部分が多くなり不経済で敷地の利用度が低い。空間が均一なものとなり、人間的潤いのない無味乾燥のものとして批判される。


◆オフィス
◆アトリウム 
ローマ時代の中庭及び中庭を持つ大空間のこと。現在は建物に囲まれた中庭、吹き抜けなど大規模な内部空間の事をいう。高層のオフィスビルやホテルなどで植木、池などを利用し、屋根・壁面をガラス張りにし、人工的な自然環境を創り出し中庭風空間としている。例)新宿NSビル


◆オフィスランドスケープ 
オフィスレイアウトのオープンタイプの概念を一歩進めた物。オフィススペースの環境改善のために提案される考えの一つで、アメニティーゾーンなど、室内環境を重視した設計。固定間仕切りを使わず、パーテーション、家具、植物などを使って適度なプライバシーを保ち効率の良いオフィススペースの形成を目的とする。


◆インテリアランドスケープ 
オフィスやホテルのインテリアを一種の造園の場と考えて、人工と自然の調和を計るデザイン手法。都市中央部に緑をもたらし、情報化社会に潤いを与えようというもの。


◆アロマ・コントロール 
オフィス環境の設備において香の要素を加えた物。香の質、濃度を他の環境要素と組み合わせてコントロールする。


◆フレックト・ファクトリー 
工場を積み重ねてアパートのような構成にし、大型エレベーターなどを備えて直接自動車が上の階の工場に行けるようにしたもの。


◆オフィスオートメーション 
OAの略。事務所内にコンピュータやワープロ、ファクシミリ、デジタル交換機などの情報機器を設置して、事務処理の自動化、効率化を図ること。


◆サテライトオフィス 
都市周辺部のターミナルなどに、パソコンなどOA機器を設置したオフィスをつくり、毎日本社まで出勤しなくても業務が行える勤務形態。職住近接も目的だが都心の事務所機能を郊外に衛生的に分散させて、コストの抑制を図るのが目的。


◆インテリジェントビル 
情報通信機能をあらかじめ装備したビルで、テナントは端末機だけを用意すればよいようになっている。オフィスで働く人々が快適で、魅力的な居住環境で、OA機器や高度な情報通信サービスを利用して、効率的に業務を遂行できるように、種々の設備やサービスを備えているビル。建築的には、フレキシビリティー、室内環境、アメニティを考慮した空間設計、また、情報化社会に対応するため、これらのOA(オフィス・オートメーション)、通信システム、さらにはBA(ビルディング・オートメーション)を含み、効率良く利用できる空間設計が望まれる。

◆プレハブ化 
建物などを現場で組み立てる前にあらかじめ工場で部材を生産加工、組み立てておく手法。特徴としては工期の短縮、建築物の精度性能の向上、コストダウン、熟練技術者の不要などが挙げられる。


◆レンタブル比 
貸しビルの延べ床面積に対する貸室の延べ床面積の割合のこと。貸し付けできる収益部分の面積比率を表す。貸しビルには、ルーム貸し、フロア貸し、会館貸しなどがあり、その種類によってレンタブル比が変わる。一般に70%程度。


◆クローズドシステム 
建築の工業化手法の一つで特定形式の建築物全体を一つの商品として標準化、工業化し、その中で部品を量産する方式。プレハブ住宅のような同型量産は有効であるが、異なる型への応用はしにくい。


◆オープンシステム 
建築の工業化手法の一つで、建物の各部分をそれぞれ独立した商品として生産し、それを組み合わせることで建物を造ってゆく方法。建築構成材料の互換性や組み合わせの自由さを持ち、また構成材の標準化とその量産を計ることができる。


◆カーテンウォール 
近代建築の構造技術の発展によって可能になったもので、建物の外壁が荷重を支えることから開放され、荷重を支える骨組みの全面に薄い壁として設けられるもの。ガラス張りも可能となり、工期短縮、工場生産できる。しかし建物単位の注文生産が多く、一種のクローズドシステムといえる。

 

 

 

【 福 祉 施 設 】
◆老人福祉施設 
"高齢者が在宅で自立した生活を営むことができなくなった場合、施設に入所したり生活を支援するために利用したりするための施設を媒介とする老人福祉対策。
・入所型施設  特別養護老人ホーム 養護老人ホーム 軽費老人ホーム 有料老人ホーム シルバーハウジング・利用型施設 老人デイ・サービスセンター
 老人福祉センター 老人憩いの家"

◆入所施設ケアサービス 
在宅ケアサービスと対象されるサービスで、入所型の老人福祉施設などで高齢者に提供されるサービス。現在我が国では老人福祉法に規定されている入所型老人福祉施設、老人福祉施設以外の入所施設が存在する。


◆ナーシングホーム 
小さな私的病院、医療、福祉を備えた老人ホームのこと。介護や看護が重点的に必要な老人のための医療施設。


◆特別養護老人ホーム 
「常時濃厚な介護を必要とする老人」を対象とする社会福祉施設。医療施設としては認められていないため、メディカルケア、ナーシングケアが不十分な状態にある。重い心身障害があるために常時介護を必要とする65歳以上の老人(寝たきり老人や痴呆性老人)で在宅での介護が難しい老人を受け入れる福祉施設。


◆軽費老人ホーム 
心身の著しい障害のない老人を対象とし、他の老人ホームと異なり施設長と入居希望者の直接契約による契約施設で料金は定額である。特別養護老人ホームおよび、養護老人ホームが行政的な権限で入所が決められるのに対して、軽費老人ホームは入所者と施設経営者との直接契約によって入所が決められる施設。低所得の老人で住宅事情・家族環境などの理由より、在宅において生活することが困難なもの。
A型:食事のサービスが提供される
B型:自炊が前提
ケアハウス:A型に近く、より住宅性を高めたタイプ" 


◆養護老人ホーム 
「心身の機能低下により日常生活に適応するのが困難な老人」を対象としているが、施設水準が低いせいもあって定員は減少しつつある。得用と特養の中間にある存在。心身の障害または環境上(住宅事情、家族との関係)の理由によって在宅での擁護が困難な65歳以上のものを入所させる施設。ただし低所得という経済的理由が必要。
◆サービス付き住宅(ケアハウス) 
自炊ができない程度の心身機能の低下があるか、高齢等のために独立して生活するには不安がある高齢者を対象。日常において、なんらかの身辺動作や生活関連動作の援助を必要とする人が、地域社会のなかで自立した生活を送ることができるように、高齢者向けに配慮させた住宅と福祉サービスが有機的に結合した新しい住居システム。


◆有料老人ホーム 
高齢者を対象とした民間事業で、老人福祉法第29条で老人福祉施設ではないと定義されている。主として健常高齢者のためのサービス付き居住施設である。おおむね65歳以上の健康な老人が入所し、食事や日常のサービスが受けられる民間の施設。入所時に一定額を払い、専用の部屋で終身介護を受けられる。老人福祉法に規定されていない入所施設。


◆老人保健施設 
病院に長期入院している高齢者を自宅に戻すために短期間入所してもらいリハビリや介護を行う場所。


◆高齢者在宅サービス 
自宅で生活する高齢者や障害者に提供される介護や家事援助を中心にしたサービス。


◆シニア住宅 
シルバーハウジング、シルバーピアとは別種の公的住宅で、家賃は入居時に一括して払う。高齢者の生活特性にあった設備仕様で生活を支援する関連施設サービスを備えている。


◆シルバーハウジング 
「健康自立の高齢者のみ世帯」を対象にした公的賃貸住宅で、建設省と厚生省が実施している。高齢者に配慮した設計の住宅で、ライフサポートアドバイザーが生活相談や緊急時対応などの福祉的サービスの提供を行う。


◆シルバーピア 
東京都における新しいタイプの高齢者集合住宅の名称。シルバーハウジングとほぼ同じだが、公共が直接建設するだけでなく民間借り上げ型の物も含み、高齢者在宅サービスセンたーの近接、または併設を義務づけている点で異なる。食事サービス、入浴サービスや趣味・生きがい活動などの機会が得られる。


◆在宅老人福祉対策  
広義:在宅または地域社会における老人福祉対策。
狭義:介護老人とその家族の生活を支援するサービス。"


◆デイ・サービス事業 
障害をもつ老人を昼間だけ老人ホーム等に併設または単独に設  置されたデイ・サービスセンターに預かるサービス。食事・入浴・日常生活動作の訓練、レクリエーション・生活指導などを行い、老人の心身機能の維持と家族の負担を軽減させることを目標とする。


◆ホームヘルパー派遣事業 
心身上に障害があって日常生活を営めない老人などのいる  家庭で介護サービスを必要とする場合に派遣され入浴の介護、身体の洗髪などの介護サービス。調理、衣類の洗濯、清掃などの家事援助サービスをする事業。


◆ADA法 
1990年アメリカで定められたもの。全ての建築物において高齢者や障害者が使いやすいようにしなければならない。


◆ノーマライゼーション 
障害者も高齢者も普通の人々と同じように社会参加して平等に暮らすことができるという考え。

◆老人福祉センター 
地域老人に対して、各種の相談に応じ、レクリエーションを通じて明るく健康的な生活を営ませる施設


◆エイジレスハウス 
大阪府営住宅の「エイジレスハウス」及び大阪府住宅供給公社の「エイジレス住宅」は現在及び将来に渡る居住者の心身機能の衰えに対して、住宅のハードな側面で一定程度応えていこうとする試み。


◆老人病院 
主に慢性病の老人患者を入院させる病院とし、行政の特例許可を受けた病院と前年度の月日の入院患者のうち老人患者が平均6割以上である病院。


◆老人介護センター 
在宅で高齢者などを介護している家庭が市町村の窓口などを訪れなくても身近なところで介護に関する相談や指導が受けられ、必要なサービスが受けられるよう調整する24時間体制のセンター


◆老人ホームヘルプ 
在宅老人の養護を目的とする地域福祉対策の中心となるサービス。主としてホームヘルパーが担当。一人暮らしの老人、寝たきりの老人、痴呆性の老人などになくてはならない対策。
 

◆老人訪問看護制度 

家庭で寝たきりの状態に合う高齢者の生活の質を確保するため、介護ステーションから訪問し、体を拭き、床ずれの処置などをやり、リハビリテーションの家族指導などをすること。


◆クアハウス 
ドイツ語で温泉を使った保養館、治療館を意味する。


◆ホスピス 
基本的には、ガンなどの末期患者が入所する施設。治療を対象としてではなく、残りの人生を過ごすための施設。  


◆バリアフリーデザイン 
障害者、高齢者が自由に行動できるように、障壁、障害を取り除いた環境作りのこと。
住宅 段差のない床、手摺りの付いたトイレや風呂、車いすでも移動できるように廊下を広くする
本来物理的に障害がないばかりか障害者や高齢者が社会参加する上で、精神的にも「障壁」がないことも意図している"


◆ユニバーサルデザイン 
設計の中であらかじめ障害者への配慮を取り込んで健常者と障害者を一体のものとして設計すること。社会にバリアがあることを前提とした「引き算のデザイン」ではなく、はじめからバリアがないようにする「足し算のデザイン」をいう。cf. テレカの切り込み


◆医療ソーシャルワーカー 
医療、保険機関などにあって、病人の生活上の諸問題を救助するワーカー。医療と福祉の連携を図るものとして期待される。


◆ハートビル法 
公共性の高い建物にバリアフリーデザインを促す法律。


◆福祉環境整備基準 
建築物や都市施設を障害者にも利用できるように整備するための一定の基準だが、対象建築物の用途規模が限定される。最低基準から理想的なことまで全て同一レベルで記されている。用途規模にかかわらず、同じ基準が適用される。働く人のことが考えられていない。非常時の避難に対する配慮がない等の問題がある。"


◆社会福祉施設 
社会福祉の狭義の定義を受けて、生活保護法、老人福祉法、身体障害者福祉法、児童福祉法、精神薄弱者福祉法、母子福祉法などの法律によって位置付けられた施設のことをいう。
 
◆国が行う住宅調査 
住宅統計調査は住宅事情を客観的に見たもの(総務庁統計局)。住宅需要実態調査は住宅事情を主観的に見たもの(建設省住宅局)。
住宅施策に関わる三大立法 


◆住宅金融公庫法(S.25) 個人の住宅のための援助
公営住宅法(S.26) 低所得社会層のための低賃金住宅を目的として国と自治体が協力して住宅をつくる。
住宅・都市整備公団法(S.30) 住宅問題は行政単位で考え、民間の資金を導入し低家賃の住宅を供給する"


◆高齢者 
65〜74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者。高齢者が総人口の7%になった時を高齢化社会、高齢者が総人口の14%になった時を高齢社会という。


◆人口高齢化 
総人口の中で、65歳以上の人口の割合が増えていくこと。


◆ショートステイ 
介護を必要とする老人が、一週間程度の短期間、特別養護老人ホームなどで滞在すること。寝たきり高齢者などの介護者が病気、冠婚葬祭、介護疲れ、休養などのために介護を代わる。


◆ゴールドプラン 
高齢者保険福祉推進10ヵ年戦略。今世紀中に整備すべき保険福祉の国の基本的な計画。『寝たきり老人ゼロ作戦』の展開など。


◆ねたきり老人 
身体的・精神的機能障害によって、寝たままで床から離れない老人。


◆介護休業制度 
病気の父母などを抱える勤労者が介護ために一定期間休業できる制度。


◆厚生年金 民間サラリーマンの公的年金制度。企業に勤めている人は、20歳未満の人も含めて64歳までは原則として全員が加入する。
高齢者世帯 
65歳以上の夫と、60歳以上の妻の二人暮しか、そのどちらかの一人暮しか、そうした高齢者が18歳未満の子供とクラス世帯。


◆国民年金 
全国民が加入する年金制度。高齢者になったり、病気や大けがで障害者になったり一家の働き手が死亡したときにそれぞれの老齢・障害・遺族の基礎年金が支給される。

 

 

 

 


 【 社 会 福 祉 】
個人・集団・地域社会・社会全体のレベルで社会人としての機能や社会関係の改善を目的とした社会的諸サービスと側面的援助をいう。具体的には児童・母子・老人・障害者などが安定した社会生活を営むのに必要な能力の育成・回復・補強のため一定の財や人的サービスを供給すること。


◆寝たきり老人ゼロ作戦 
高齢者保険福祉推進10ヵ年戦略の柱のひとつ。高齢者の寝たきりを予防し、その数を減らすことを目的とした施設の推進をはかるもの。


◆痴呆性老人 
老年期に知的機能以に低下して自立的な生活が困難になる人。


◆福祉公社 
有料サービス提供事業のこと。東京都武蔵野市福祉公社が最初。『買う福祉』ともいわれる。


◆要介護老人 
他人の介護を必要とする高齢者。


◆ホームヘルパー派遣事業 
心身上に障害があって日常生活を営めない老人などのいる  家庭で介護サービスを必要とする場合に派遣され入浴の介護、身体の洗髪などの介護サービス。調理、衣類の洗濯、清掃などの家事援助サービスをする事業。


◆ナイト・ケア 
デイ・ケアの夜間版。夕方から朝まで痴呆老人などを預かる施設。


◆ハーフウェイハウス 
病院での治療、訓練を終了した身体障害者や老人が、日常生活への復帰にむけて予備的な訓練を受ける施設。

 

記事の追加、要望、質問をする
(​公式LINE)

多くの建築学生からの意見や要望のご協力ありがとうございます。

全国ケンコミLINEでは追加したい記事や項目、意見、要望、質問を受け付けています。

公式LINEからサイトのページ、追加したい記事や内容、リンクなどなんでも送ってください。

​建築について建築学生みんなで協力して追及していきましょう。

bottom of page