​全国ケンコミ建築設計研究所
​これからの建築を考える

この日本には課題がたくさんある課題先進国であるが一方で課題解決先進国でもある。

今現在も多くの課題を解決するためたくさんの人が考えている。建築学生もその一人になろう。みんなで協力して考えていくべきだ。様々な方の教訓を建築の視点でとらえアーカイブを行う。

​~ Session1狭小住宅 ~
​第1章 長屋のコンテクストを用いた狭小住宅

大阪市住吉区の一角、狭い路地に面した三軒長屋の真ん中部分、間口2間・奥行き8間を切り取りコンクリート住宅に建て替えた、安藤忠雄氏の代表作。
前面道路は狭く、両隣をはじめ背後まで住居がひしめく密集した下町の風景の中に、四周を壁で囲われたコンクリートの箱の家がおさめられている。ささやかなスケールの箱をさらに3等分し、真ん中に生活動線を断ち切る中庭を配置したことで、2階寝室からトイレに行くために手摺の無い階段を雨の日には傘をさして下りなければならない。限られた敷地と予算のなか、建蔽率などの諸条件をクリアしながら通風・採光を確保し、豊かな空間をつくり上げるために無難な便利さを犠牲にし(人によっては許容できないものかもしれないが)、この場所で生活を営むにあたって本当に必要なものはなんなのかを徹底的に突き詰めた結果導き出された大胆なプラン。

安藤忠雄:日本橋の家(金森邸)/安藤忠雄

間口2.9メートル、奥行き15メートルの鰻の寝床のような敷地に建つ狭小住宅。間口2.5メートルの住宅で日本建築学会賞を受賞した、岸和郎氏の「日本橋の家」もあるような密集したエリアにあり、住吉の長屋よりさらに厳しい条件。4階建ての建物内部の動線は5つの階段を持った複雑なもので、1階から4階まで一直線に伸びる階段とは別に、2階から4階までの吹き抜けがあるリビングには3階居室につながる独立した階段があり、その居室を通り3階中庭へと出ることが出来る。中庭にも独立した階段が設置されており、リビングの吹き抜けを見下ろせる4階居室へとつながっている。

​第1章 狭小住宅の不便利

安藤忠雄:4x4の家 Ⅰ,Ⅱ/安藤忠雄

明石海峡大橋をのぞむ海沿いの狭小地に建つ二つの安藤建築のうち、コンクリート打ち放しの棟は、Casa Brutusの企画により実現した個人住宅。1000坪の家にも劣らない4m角の御殿は、安藤氏自身も「快適や便利さを求めるのではなく、住みにくいのを覚悟の上で自然に向き合いながら生活して欲しい」というように暑さ・寒さに加え、階段を一日に何度も上り下りしなければならないという難しい住まい。中庭を通らなければ居室を移動できない「住吉の長屋」を連想させるが、「このくらいの大きさの建物が一番面白い」と安藤氏も認めるとおり、彼の良さが凝縮された作品。4階の海を取り込む大きな窓からは、自然の厳しさを耐えるに値するほどの景色が広がっているのだろう。
黒っぽく見える東側の棟は木造で、スキップフロア形式の3階建てとなっている。

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