​全国ケンコミ建築設計研究所
​これからの建築を考える

この日本には課題がたくさんある課題先進国であるが一方で課題解決先進国でもある。

今現在も多くの課題を解決するためたくさんの人が考えている。建築学生もその一人になろう。みんなで協力して考えていくべきだ。様々な方の教訓を建築の視点でとらえアーカイブを行う。

​~ Session1空間性 「自然」 ~
​第1章 自然と共生する建築

安藤忠雄:直島コンテンポラリーアートミュージアム"オーバル"

ベネッセハウスは香川県香川郡直島町に在るホテルを備えた現代美術に特化した美術館。海外で最も知名度の高い日本のリゾート施設の一つ、ベネッセアートサイト直島の中核施設である。丘の上の本館・ミュージアム棟は1992年、宿泊専用棟「オーバル」は1995年、海辺の宿泊専用棟「パーク」「ビーチ」は2006年に開館した。

「自然・建築・アートの共生」をコンセプトとして設計されており、館内のミュージアム、共有エリア、客室はもとより、ミュージアム棟とパーク棟を結ぶ林間、浜辺まで、芸術作品の展示スペースとなっている。 屋外展示作品の大半は作家が当地で製作した作品である。

安藤忠雄:淡路夢舞台

あなたは、陽光の中の草花の声を聴いたことがありますか。水面を渡る風の色を見たことがありますか。緑の中に身を沈め、のびやかに広がる、建築家・安藤忠雄氏グランドデザインによる施設群。1960年代、人間は経済活動のために淡路島の山を削ってしまいました。一度は、人間が壊した自然を本来の姿に戻し、様々な動物や植物と人間が共生できる空間を創造する―。それが、「淡路夢舞台」です。

淡路島の東岸、海を望む高台にある。国際会議場やリゾートホテル、野外劇場、植物園等の施設が点在する敷地内は、百段苑をはじめ複数の個性的な庭園が存在し、それらは遊歩道やデッキなどで結ばれ、全体が回遊式庭園の構造となっている。建築家・安藤忠雄の代表作であり、2000年に開催された、国際園芸・造園博「ジャパンフローラ2000」の会場になった。

​第1章 自然と建築を横断する

安藤忠雄:地中美術館

地中美術館は「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。瀬戸内の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設され、館内には、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながらつくり上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。

自然光が降り注ぐことで、季節や時間によって設置された作品の見え方が変化するようになっていますよ。安藤忠雄氏が設計した地中美術館自体がアート作品のようですね。この作品で2007年にBCS賞を受賞していますよ。

安藤忠雄:ベネッセハウス

「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、1992年に美術館とホテルが一体となった施設「ミュージアム」を開館しました。以降、「オーバル」(1995年)、「パーク」「ビーチ」(いずれも2006年)の宿泊棟4棟と、一般の方もご利用いただけるレストランやカフェ、スパ・ショップを併設しました。施設内外には至る所に現代アートを設置しています。作品と対峙し、客室で反芻する。そしてまた作品を見て思いをはせる。ベネッセハウスはアートと自然、建築、自分自身を多層的に、そして反復して考えを巡らすことができる場所です。 経年とともに瀬戸内海国立公園の環境と溶け込むように構成された建築はすべて安藤忠雄の設計によるものです。長いスロープや階段、通路による移動、切り取られた開口部から注ぎ込む外光を通じて、身体全体で感じられる鑑賞体験に誘います。

安藤忠雄:ベネッセハウス

李禹煥美術館(リ・ウーファンびじゅつかん、Lee U-Fan museum)は、香川県香川郡直島町字倉浦にある李禹煥と安藤忠雄のコラボレーションによる美術館。敷地面積は9860m2で設計は安藤忠雄。直島の瀬戸内海の見える静かな谷あいに建つ。この景観を生かすために、半地下構造の鉄筋コンクリート造りとなっている。正面から見えるのは高さ6m、長さ50mのコンクリート壁だけで、延べ床面積443m2の建物の全容は見えない。李が目指したのは、洞窟のような美術館で、半開きの空が見え、胎内へ戻るような、お墓の中へ入っていくような空間であった。これに対し安藤は、李が着想した3つの箱型の展示空間を屋根を持たない三角形の広場でつなぐプランを提案した。安藤は50mの長さの壁の正面に約900m2(30m四方)の広場を設計したが、さらに李はここに18.5mの六角形のコンクリート柱を立てた。これは李によると長い壁により強調される横の線に対し、あえて縦軸の柱を立てることで、ぴんと張りつめた空間を現出させるためであった。

第3章 自然に建築が溶け込む

安藤忠雄:大山崎山荘美術館 夢の箱

かつての大山崎山荘を美術館として再生するにあたり、建築家・安藤忠雄設計による新棟、地中館が増設されました。地中館は、安藤により「地中の宝石箱」と名づけられました。地中館は、周囲の景観との調和をはかるため半地下構造で設計され、円柱形の展示空間上部には植栽がほどこされています。

地中館と本館は、通路で結ばれています。通路はコンクリート打放しでつくられ、本館を出て両側を高い壁に囲まれた階段を下りると、地中の展示空間にたどり着きます。階段通路の上部四方と正面にガラスを使用しているため、周囲の木々の緑が美しく目に入ります。

安藤忠雄:十和田市教育プラザ

松の緑青に桜の薄桃色が映える官庁街通り。馬蹄モニュメント(カリヨン)がある桜の広場は、十和田市民の憩いの場。旧陸軍軍馬補充部三本木支部の跡地に植えられ、約1世紀の間まちを見守り続けてきた桜の古木。受け継がれてきた財産を活かしながら、今までにない総合施設ができました。
それが、図書館と教育研修機能をあわせもつ「十和田市教育プラザ」です。設計は日本を代表する建築家、安藤忠雄氏。独学で建築を学び、数々の公共施設を設計してきました。「これからの地方都市の最重要課題は人材育成」という信念のもと、十和田の美しい自然と調和する"新しい教育の場”を提案しました。施設内に5つ設けられたサンルームは、あえて目的を絞らない空間をつくることで、さまざまな人々が出会い、コミュニケーションするきっかけを用意しています。世代、立場、考え方を越えて対話するときに生まれる、気づきや感動。その”本ではない本”、活字にならない情報こそが、これからの時代に必要な「考える力」や、「尊重しあう心」を養う糧となる。建築家からのメッセージです。

隈研吾:Lotus House

深い山の中の静かな川岸に、自然と建築とが溶け合った状態をつくろうと考えた。川と住宅との間には水をはり、蓮を植え、住まいが蓮池を媒介にして川へ、そして対岸の森へと連続していく状態を作ろうと考えた。
建築自体の構成は穴を基本としている。建築は2棟に分割され、その間に生じた穴の形状をした大きなテラスが、裏側の森と対岸の森とをつなぐ役割をはたしている。壁面もまた無数の穴としてデザインされている。石という重量感のある素材を用いながら、風の吹き抜けるような軽やかな壁面を作った。20cm×60cm、暑さ30mmの薄いトラバーチンの板を8×16mmのフラットバーに吊るし、チェッカーボード状のポーラスなパターンを構成するディテールとすることで、石でありながら紙のように、そして蓮の花弁のように軽やかな壁を作ることができた。

隈研吾:Lotus House

Yは、オーナーの名の頭文字であると同時に、3つのエレメントが一点で交わって、ひとつの空間を作り出すという、このヴィラの基本的な構成を指し示している。通常の建築は、垂直な面(それを壁と呼ぶ)を立ち上げて、室内外を仕切り、空間を定義する。Y-HUTTEは、垂直面を避け、かたむいた面(壁というよりは屋根に近い)を三方向からお互いに寄りかかるように立てかけて、その内部に空間を生成した。生まれた空間のプランも三角形であった。

都市は直角と四角形によって支配されているが、自然界で直角と四角形は稀である。この森の中のヴィラは、自然の自由でやわらかな構成手法を、建築へと持ち込んだものである。

隈研吾:根津美術館

東京の中心部に、屋根の架かった、庭と一体化した、環境と融合したミュージアムをつくろうと試みた。コンクリートの箱として閉じたミュージアムではなく、大きなガラスの開口によって庭と一体化した展示空間をつくり、庭と建築とアート作品とがひとつに融合した状態をつくり出そうと考えた。深い庭に覆われて、竹によって特徴づけられたアプローチ空間は都市のソニックからスピリチュアルアートの空間を守るための仕掛けである。

隈研吾:Glass / Wood House

アメリカ、コネチカット州ニューキャナンにたつ、ジョン・ブラック・リーのモダニズムの自邸(1956)の改修とガラス張りの新棟を増築するプロジェクト。ニューキャナンは、1950年代にフィリップ・ジョンソンやマルセル・ブロイヤーをはじめとする建築家が設計した住宅が多く残る。
我々は木とガラス組み合わせ、ニューキャナンの精神を批評的に継承した。
ジョン・ブラック・リーやフィリップジョンソンの自邸は、パラディオ的な完結性を持つが、われわれはL字型プランによって、環境と建築とを融かし合おうと試みた。また、3×6インチの極小の断面をもつ無垢のスチール箱の上に、木製のジョイスト(小梁)構造の屋根をのせ、木の屋根が周囲の森と溶け合う状態を作りあげることができた。

隈研吾:Bamboo / Fiber

竹林の中に、竹を材料とする様々な新素材を用いて、竹林に融けるような住宅をたてた。
竹の繊維を3000tでプレスして作った高強度の集成材を屋根の構造材として用い、ガラス繊維のかわりに竹繊維をポリエステルに溶かして作った竹FRPを光を通す屋根材やインテリアの間仕切りに用いた。また通常は土壁の下地として用いる竹小舞を露出して、内壁の仕上げ材とした。

隈研吾:安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター

青少年の郊外活動の指導者を養成するための建築を、森の中に計画した。森の中にリニアなストリートを置き、ストリートに沿って多様な機能を貼り付け、その全体を単純な屋根で覆った。森の中の長い屋根の下で様々な活動―――運動、学習、食事、睡眠が、ランダムに繰り広げられるような、自由な複合体をイメージした。

金属板で葺かれた屋根を森の樹木となじませるため、300mmのリフを立ち上げて、樹木のような立体感のある陰影に富んだ屋根をつくることができた。
さらに金属板自体に3つの異なる色を与えることで森の樹木のもつ多様な色彩に建築を近づけようと試みた。また室内を貫通するストリート状の通路を、地形にそって上下させ、森の中の散歩道のような大地と一体化した体験をつくることができた。

隈研吾:ポートランド日本庭園 カルチュラル・ヴィレッジ

海外における最高の日本庭園と評され、日本文化発信のミュージアム機能でも知られるポートランド日本庭園(1980)をコミュニティの文化的中核とすべく拡張し、再整備した。ポートランドは、環境にやさしいコンパクトシティのリーダー的存在であり、全米で最も住みたい街のひとつといわれる。その自然と一体化したヒューマンな街にふさわしい、集落のような文化施設をめざした。多様な機能ごとに分棟とし、それぞれの棟が、桂離宮に代表される雁行プランに従って配置され、村のような集合体が出現した。

屋根を緑化し、擁壁には500年の歴史を持つ城壁作りの職人集団(穴太衆)の手による石積みを用いることで、地形と建築とがひとつに融け合った景観を作ることができた。展示、レクチャー、カフェの機能だけではなく、日本の庭園デザインの教育機能も新設し、庭園を媒介とする、インターナショナルな文化交流の場が生まれた。

隈研吾:V&A Dundee

敷地はダンディー川の南側を流れるテイ川に面し、建築の一部を川の中にはり出すように建てることで、川と建築がひとつに融合した新しい環境調和型建築、地形的建築のあり方を提案した。スコットランド北部のオークニー諸島の美しい崖からヒントを得て、プレキャストコンクリートのバーを、角度を変化させながら水平に積み重ね、陰影と変化のあるファサードを作り出し、自然のもつランダムネスを、建築に持ち込もうと試みた。パラメトリックデザインを駆使することで、このランダムネスに到達した。

建物の中央に水平に貫通する大きな孔、洞窟をあけた。ダンディー市の中心軸であるユニオン・ストリートと、テイ川の美しい自然とを、この「孔」を媒介して、つなげようと試みた。スコットランドを代表する港湾都市として栄えたダンディーは、20世紀、倉庫群によってウォーターフロントと都市とが分断されてしまった。その倉庫群を一掃し、街とウォーターフロント、都市と自然とをつなぎ直そうという、野心的なアーバンデザインの核として、このミュージアムは構想された。建物に孔をあけることで、都市のアクティビティが、ウォーターフロントにまでのび、都市と自然との再接続が実現し、ウォーターフロントが、歩行者のための回遊空間として復活した。都市と自然をつなぐ孔のアイデアは、日本の神社の鳥居からヒントを得た。

パネルをランダムに取り付けることで、室内にも地形のように、おおらかで、あたたかい空間を創造した。上に向かって広がっていくユニークな断面形状と相まって、この空間は、通常の美術館のホワイエにはないような、拡がりと開放感を獲得した。このホワイエは、アートのためだけの空間ではなく、様々なコンサートやパフォーマンスにも使われ、市民の交流の中心となる、コミュニティのLiving Roomとして使われている。

第6章 自然と調和する

隈研吾:One 表参道

東京の2つの幹線道路、表参道と青山通りとの交差点にたつ、ルイ・ヴィトン・ジャパン・グループのヘッド・クォーター。外壁は全て、カラマツ集成材製のデプス45cm、ピッチ60cmのルーバーで覆われ、表参道のケヤキ並木と木製ルーバーとが響き合うようなディテールとした。木製ルーバーは前面のケヤキの並木と共鳴し、また、表参道の突き当りに位置する東京の聖地、明治神宮の木造建築とも共鳴する。木製ルーバーは室内を直射日光から守ることで省エネルギーに貢献し、また二酸化炭素を固定することで温室効果の低減にも貢献している。
日本の建築基準法では、大規模な都市における建築の外壁で木材の使用は禁止されているが、外壁にドレンチャーを設置することで特別に許可を得た。かつての東京は木でできたヒューマンスケールの「やわらかな都市」であったが、コンクリートがこの都市を一変させた。もう一度「やわらかさ」を都市に復活させたいと考えた。内部は、ガラスクロスで、壁、天井、家具などを作り、やわらかい空間作りをめざした。

第4章 自然に隠れる

安藤忠雄:国際芸術センター青森

国際的に活躍する建築家安藤忠雄氏によるものです。周囲の自然環境を生かし起伏に富んだ地形を壊さないように配慮し、建物を森に埋没させる「見えない建築」をテーマとした建築は、谷沿いに橋が架かるようなイメージの直線型の創作棟と宿泊棟、さらにギャラリーや円形の屋外ステージを備えた馬蹄型の展示棟の3棟から構成されております。この独特の建築空間は、滞在するアーティストの新しい想像力をかきたて、また訪れる人にとって、刺激的な、新しい芸術体験の場となることを目指しています。

第4章 森の中でひっそりと建つ建築

安藤忠雄:森の中の家 安野光雅館

「森の中の家 安野光雅館」は、安野さんの描く繊細で柔らかな水彩画の世界に相応しく、森に抱かれてひっそりとたたずむような美術館となることを目指して作られています。次に現れる世界への期待を胸に抱かせる美術館に続く長い回廊、周囲の景観に溶け込む杉板張りの外壁、採光の為のわずかな開口部より外の自然を感じながら絵画を鑑賞できる展示室。
安藤忠雄さんの設計による空間と共に、画家・安野光雅さんの世界をお楽しみください。

第5章 自然回帰型 建築

安藤忠雄:バルト・マイスター・トマコマイ GHM

すべてのはじまりとなり、拠点となる「ビジターセンター(仮称)」。それぞれの異なる特性をもった3種類の宿泊施設。苫小牧のすべての森へとつながる拠点をつくる。人それぞれの自然、人それぞれの森の楽しみ方を提案。自然への畏敬と野趣に和む心を大切に GHM が運営し自然と人間に挑み続ける建築家・安藤忠雄氏の設計による「自然回帰型」の宿泊施設。

第6章 自然と建築を融合する

藤本壮介:Mille Arbres(1000本の樹)

「“自然”は一つとして同じものがないですよね。例えば、松の木でも、モミの木でも、育ち方は一本一本異なります。そういった意味では、究極の多様性は自然のものなのではないかと。建築も自然と組み合わせることで、もっともっと多様性が加速していく可能性を感じています。木造建築や、公共施設に木々を盛り込んで都市を緑化することはヨーロッパでもブームになっています。われわれも、3年ほど前に提案した「Mille Arbres(1000本の樹)」という複合施設のプロジェクトがフランスで動き始めています。パリの環状道路の上空に1000本の樹を植えた森と居住区を浮かべるという計画で、街と自然と建築を3次元的に融合させることを目指しています。技術的に解決しなければならない課題もあるので、試行錯誤しながら進めていきたいですね」

妹島和世 + 西沢立衛:グレイス・ファームズ

コネチカット州ニュー・ケイナンの緑地に建つ, 宗教団体が運営するコミュニティセンター. 起伏ある敷地に沿って, 礼拝のためのスペースやライブラリ, コートなどいくつかの機能を点在させ, それらをカーブする木造屋根で緩やかに繋いだ「River Building」と, 厩を改修した切妻屋根の平屋2棟からなる「Barn」で構成されている.

妹島和世 + 西沢立衛:Junko Fukutake Terrace

岡山大学津島キャンパスに建てられたカフェ.キャンパスを南北に貫くイチョウ並木に面し,市街地と対面する.コンクリートブロック塀で囲われた閉鎖的な場所を,塀を取払い,公園のような開放的な場所とした.直径50〜60mmの無垢鉄骨柱で厚さ12mmのうねった鉄板屋根を支える.

第6章 自然(森や雲)を建築化

隈研吾:サニーヒルズジャパン

日本の木造建築に伝わる「地獄組み」という名のジョイントシステムを用いて、森のような、雲のようなやわらかであたたかくヒューマンな空間を創造した。3次元の構造システムの採用によって、一つの部材の断面寸法は60mm×60mmにまで細くすることが可能となった。

この枝のように細い木でつくられた空間は、徹底して素材にこだわったパイナップルケーキを試食するために使われている。

隈研吾:雲の上の図書館

高知と愛媛の県境の「雲の上の町」梼原に、図書館/福祉施設の複合体を梼原の杉を使ってたてた。体育館・こども園とが芝生広場をはさんで向かい合い、多世代の交流するコミュニティのコアが生まれた。森の中の町梼原にふさわしい、森のような空間、木漏れ日のふりそそぐ室内を、鉄と杉の混構造で実現した。フラットな床ではなく、起伏のある大地を作り、盛り上がった大地はステージともなって、トークやコンサートなどの様々なイベントに利用できる。図書館の中では皆裸足になり、杉を圧密して作った木の床のぬくもりを感じることができ、各々の気に入った場所に寝転んで、本を読むこともできる。図書館と向かい合う福祉施設では、梼原の和紙職人、ロギール・アウテンボーガルトによる梼原の木の皮を漉き込んだ和紙が多用され、あたたかく、「家のような」福祉施設が実現した。

第6章 自然(森)を建築化

藤本壮介:Serpentine Gallery Pavilion

「建築が自然とどう違うのか、どのように建築が自然の一部になるのか、どのように融合できるのか、それは本当に根本的な問題です...自然と人工物の境界は何かパビリオンは、きらめくマトリックスのように地面から立ち上がるように見えた複雑な格子模様の20mmの白い鋼鉄製の柱で構成されました。パビリオンは、藤本が「透明な地形」と表現した自由に流れる社会空間として意図されました。
「2013年のパビリオンでは、建築の風景を提案します。透明な地形で、人々がさまざまな方法でサイトを操作したり探索したりできるようにしています。構築されたジオメトリで織り交ぜられた周囲の植物の生命。自然と人工が融合する、新しい環境の環境が作成されます。建築と自然だけではなく、2つのユニークな出会いです。」
「パビリオンは繊細な3次元構造です」と彼は続けます。「各ユニットは細い鋼棒で構成されています。半透明の不規則なリングを形成し、同時に訪問者を要素から保護すると同時に、訪問者をその一部のままにします。全体の設置面積は350平方メートルで、パビリオンには2つの入り口があります。一連の階段状のテラスには、パビリオンを柔軟で多目的のソーシャルスペースとして使用できる座席エリアがあります。繊細な品質半透明性によって強化された構造の構造は、公園の起伏から霧が立ち上がるように、幾何学的な雲のような形を作り出します。特定の視点から見ると、パビリオンは古典的な構造と融合しているように見えますサーペンタインギャラリー。訪問者は宇宙空間に吊り下げられました。」

隈研吾:日本橋三越本店リニューアルプロジェクト

日本で最初のデパートメント・ストア日本橋三越本店を「白く輝く森」へとリニューアルした。柱の頂部に、3Dデータを基にカットしたアルミパネルを異なる角度で取り付けて、「樹冠」を作り、「樹冠」が連続することで、都市の中に森を創造した。パネル1枚に1個ずつ取り付けられたLED照明で、木漏れ日の効果を獲得した。
横河民輔設計の重要文化材(1914年)が、輝きを取り戻し、東京の下町文化再生の拠点としてよみがえった。

第6章 自然(竹林)を建築化

藤本壮介:浜名湖花博 メインゲート

竹林のような奥行きのあるゲートを提案した。境界を厚みのある領域として作る事で、境界というものの内部に深く分け入っていくような、特別な体験を作り出した。寺や神社の参道は、そのような厚みを持つ境界である。境界が厚みを持つことで、人間はこの世界から別の世界へと移動することが可能となる。具体的には竹を2,328本吊して、竹材のような空間を作り、そこをゲートと名づけてみたのである。竹材の外周は、透明性が高く、きわめて安価な農業用ネットで、やわらかく覆われている。

第6章 自然(谷)を建築化

隈研吾:三里屯Village 南区

「塔の村」のようなものを作りたいと考えた。複数のオーガニックな形状の塔が群れて立ち並ぶ風景、すなわち群塔を作りたかっただけではない。複数の塔の間に生まれる「谷の空間」の可能性について、そのような塔が都市の中にどのようなアクティビティを誘発するかについて考えてみたかったのである。すなわちオブジェクトとしてのひとつの塔のデザインから、その隙間の空間に、その隙間を流れる、光、風、人のデザインへと、都市における建築デザインの可能性を拡張、あるいは反転しようと試みたのである。
そのために、塔ひとつひとつのアイデンティティを消去して、逆に谷の空間にアイデンティティを与えた。まずすべての塔の高さを100mに揃え、すべての塔の表層のテクスチュアに同一の粒子感を与えた。具体的には、従来の超高層ビルの表層を、統御するための手法―横連窓、縦連窓、規則的ポツ窓(punched window)―などを採用せず、表層を細長い粒子のランダムな集合体へと還元した。表層を粒子の浮遊する状態へと還元する試みを、われわれが低層の建築の中で一貫して追求したが、今回はそれを高層建築へと展開し、さらに単体の表層から、群の表層へと拡張したわけである。

第6章 地形(洞窟)を建築化

隈研吾:Cha Cha Moon

ロンドン西部Bayswaterにたつ、Whiteleysというショッピングセンター内のnoodle bar. 竹を用いて洞窟上の空間を作った。万里の長城にたつBamboo Houseでは竹は垂直に用いたが、このプロジェクトでは、竹を水平に用いて洞窟の断面を作り、両端にミラーを配置することで、シームレスな空間を作った。洞窟とは、室内に作られたもうひとつのroofである。壁で空間を作るのではなく、roofで空間を作ろうというのがわれわれの建築に対する基本的アプローチである。ベンチは3.2mm厚の鉄板を折り紙のように曲げることによって、強度を得た。

隈研吾:We Hotel TOYA

洞爺湖畔に建った老人ホームを、木と布のブティックホテルへと変身させた。
地元産の杉の丸太をファサードとインテリアに用いることで、杉の森の中にいるような、やすらぎの空間が生まれた。
室内にはプリーツ加工を施した布を用いて、布の洞窟のような空間を創り、洞窟の向こうに、目の前の洞爺湖の水面が出現するような空間構成とした。
各ゲストルームのバルコニーには、木製のバスタブを設け、ヒノキの香りの風呂につかりながら、洞爺湖の景観を満喫することができる。

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